■ 漫画
シャーロック・ホームズ [全10巻]
1996〜97/くもん出版/石川森彦 著/922円
1.緋色の研究 2.まだらの紐/グロリア・スコット号 3.ボヘミアの醜聞/唇のねじれた男 4.赤毛連合/第二の汚点 5.青いガーネット/瀕死の探偵 6.恐怖の谷 7.四つの署名 8.バスカヴィル家の犬 9.ぶな屋敷 10.銀星号事件/ウィスタリア荘

石ノ森章太郎さんの監修で北原尚彦さんの作品解説。さらに毎回違った法医学評論家やミステリー作家のエッセイ付き、と豪華な内容です。

子供向けに書かれた本ですが、かなり原作に忠実に描かれているので大人でも十分楽しめます。
シャーロック・ホームズの冒険 〜ぶなの木立ち〜
1994/朝日ソノラマ/JET 著/400円

JETさんは独特の雰囲気のある絵を描かれる方なので、好き嫌いが分かれてしまう作家さんですが、私は大好きです。
ホームズが大好きな作家さんで『倫敦魔魍街シリーズ』というホームズに憧れた狼男が親友の吸血鬼を巻き込んでホームズとワトスンを名乗り、ロンドンの街を荒らす魔物達と対決するという漫画も描かれています。ゾンビが可愛いです。

本編は150P程で、後のページは著者のオリジナルのお話が2話収録。
正典に忠実かつグラナダ版の影響も感じさせてくれて、グラナダ版ファンには二度美味しい本です。ちなみにワトスンは初代バーク・ワトスンなイメージです。
シャーロック・ホームズの冒険 〜ギリシャ語通訳〜
1994/朝日ソノラマ/JET 著/400円

本編は100P程で、後はエドカー・アラン・ポー原作の『アッシャー家の崩壊』が収録されております。
「マイクロフトが描きたかったから」と非常に愛に突っ走った理由でこの作品を選ばれたそうです。
正典では言葉だけで語られるラストの部分がしっかり描かれているので、結末の悲惨さが際だってます。

フリートークを読むと、まだこの漫画が描かれた頃は、ジェレミー・ブレットがご存命だったんだよな、としみじみと当時を思い返してしまったりします。
シャーロック・ホームズの冒険
2000/朝日ソノラマ/JET 著/590円

上記2冊はすでに絶版となりましたが、文庫版でまとめて出版されたのがこちら。同時収録はガストン・ルルー原作の『オペラ座の怪人』

サイズが小さくなってちょっと寂しいですが、まとめて読めるのでお買い得です。
でも、JETさん直筆のホームズへの熱い愛を語ったフリートークが収録されていないのが玉に瑕。
シャーロック・ホームズの冒険 〜バスカヴィル家の犬〜
2006/朝日ソノラマ/JET 著/600円

真打ち登場! という感じの『バスカヴィル家の犬』です。同時収録は『赤い紅玉』
二大人気作品収録という感じでいいですね。
本のサイズもちょっとだけ大判でゴージャス?

ただ、個人的に些細ながらも好きなシーンが削られていたのが残念。もう少しページを割いて、丸一冊バスカヴィルでいって欲しかったです!
後、前作に比べてちょっとワトスンが太りすぎです。ダイエットさせてください〜。
シャーロック・ホームズの新たな冒険 〜緋色の研究〜
『ボヘミアの醜聞』『美しき自転車乗り』『まだらの紐』『唇のねじれた男』『最後の事件』収録
2006/あおば出版/天野瑰 宮越和草 宝井さき 月夜の珈琲館 笹木阿弓 逢坂みや著 イラスト.今市子 立野真琴/920円

アンソロジー形式で、複数の作家さんが1話ずつ描かれています。
女性向けの作家さんが描かれているため、見目麗しくきらびやかなホームズとワトスンになっております。
原作の挿絵をご覧になったことのない作家さんも居られるのか、ホームズが茶髪だったり、ワトスンの髭がなかったりおチビで可愛かったりもします。

 とはいえ『世紀末探偵倶楽部』のように、ホームズとワトソンがホモだったりするわけではありませんのでご安心を。
シャーロック・ホームズの新たな冒険 〜四つの署名〜
『オレンジの種5つ』『赤毛同盟』『椈屋敷(ぶな屋敷)』『サセックスの吸血鬼』『高名な依頼人』収録
2006/あおば出版/宮越和草 宝井さき 逢坂みや 月夜の珈琲館 花巻杏奈 笹木阿弓著 イラスト.今市子 珠黎皐夕/920円

上記と同じアンソロジーの続編。
話の大筋はおおむね正典通りですが、多少のアレンジが加えられていたりします。
各話とも短くまとめられているので、話のさわりを知りたい人にはいいかもしれないです。
シャーロック・ホームズの新たな冒険 〜バスカヴィル家の犬〜
『マスグレイヴ家の儀式』『瀕死の探偵』『青い紅玉』『犯人は二人』
2006/あおば出版/逢坂みや 月夜の珈琲館 笹木阿弓 宝井さき 天野瑰 著 イラスト.今市子 甘野有記/920円

さらに上記と同じアンソロジーの第3弾。
グラナダ版の脚本アレンジそのままだったり、中学生のような子供っぽいワトスン君がいたり、パスティーシュがあるっていうのまではいいんですが、女性向けのエロ雑誌広告がバーンっと入ってるって……
このシリーズは一体どこを目指しているのでしょう。付いていくのがどんどん怖くなって参りました。
   

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